上野動物園に再びパンダがやってくる!

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石原都知事(12日の定例会見) 撮影=中島みなみ
  • 石原都知事(12日の定例会見) 撮影=中島みなみ
  • 四川省成都市で東京都動物園協会が撮影(09年4月)

東京・上野動物園に、再びジャイアントパンダがやってくることが決まった。「2011年の早期」に、雌雄一組が中国から貸し出される。12日、石原都知事が定例会見で発表した。

ジャイアントパンダは1972年、日本に初めて「カンカン」と「ランラン」の2頭が上野動物園にやってきた。同園はそれ以後、36年間にわたってパンダの飼育と繁殖を続けてきたが、2008年4月に雄のリンリンが老衰で死亡してから途絶えていた。

再び上野動物園へパンダをという話は、翌月に日本政府がパンダの貸与を中国政府に打診。胡錦涛国家主席が福田康夫首相に対して、雌雄2頭の貸し出しに応じる意向を示していたが当時、1頭1億円とも言われた高額な“貸与料”が浮上。石原都知事が難色を示し、その後導入は立ち消えになったかに思われた。

ところが、ここに来て一転、受け入れの発表となった。その理由を石原都知事はこう話す。

「四川省で地震があったが、職員を派遣して調査すると、その町の復旧やパンダの保全にかなりの支援が必要だということがわかった。また、繁殖技術の共同研究には意味がある。幼稚園児や動物園を訪れるお客さんなど地元から強い要望もあった」

焦点となった“貸与料”については、雌雄一組を貸し出すことを条件に、東京都が中国政府にジャイアントパンダ保護協力資金として年間95万ドルを拠出することで合意した。

「5億ドル値切りました」という石原氏は、パンダを受け入れる効果を記者から問われ、「なかなか計量計算できるものではないが、特に子供たちの関心を集め、人気が集中するのでそれを備えることもやぶさかではないと考えた。しかし、年間1億円はけして安い費用ではない。ぜひとも日本産の繁殖を成功させてほしい」と、上野動物園に注文を付けた。

《中島みなみ》

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