新型『フーガ』では、2.5リットルモデルにも7速ATが初採用される。『スカイライン』などに搭載されているV6の2.5リットルモデルにはこれまで5速ATとの組み合わせだった。
トヨタ『クラウン』は6速、ホンダ『インスパイア』や『レジェンド』は5速なので、ATの多段化という点でもライバルよりも一歩先んじた形だ。
この7速AT、3.7リットルと2.5リットルで同一の変速比とファイナルだが、制御はパワーに合わせて若干変更を加えているという。
Cd値0.26という空力性能や、ロックアップ領域の拡大などとも相まって、10・15モード燃費12.2km/リットルを達成し、エコカー減税の対象となり購入補助が適用される見込み。ライバルのトヨタ『クラウン』の2.5リットルモデルは優遇税制の対象外となっているだけに、2.5リットルモデルの商品力は相当に高い。
開発陣も2.5リットルモデルの完成度の高さに胸を張る。次席チーフエンジニアの長谷川聡氏は、「登場後しばらくは3.7リットルモデルの数が出ると思うが、その後の販売の主力は2.5リットルモデルになるだろう。「タイプS」は3.7リットル専用のスポーツグレードだが、それ以外のグレードについては原則的に3.7/2.5という排気量で装備面に差別化をしていない」と語った。
なお新型フーガでは、V8エンジン搭載の予定はないという。「3.7リットルを越える動力性能を求めるなら、来年登場予定のハイブリッドに期待してほしい」(長谷川氏)とのことだ。