川崎重工は、竹を燃料とするバイオマスガス化発電・熱供給設備をキタジマ食品から受注したと発表した。
受注した設備は、竹を独自技術のガス化炉でガス化して可燃性ガスを製造し、ガスエンジンで発電と熱供給を行うもので、同社が製造するガス化炉としては5基目となる。2009年2月までに竣工する予定。
竹のみを燃料とするガス化炉として、製造した電力と熱を農業ハウスに供給する設備としては世界初の設備となる。
国内では放置されている竹林が年々増加しており、衛星画像を踏まえた解析では全森林面積の1割に及ぶ。また竹は生長速度が速いため、隣接する森林を侵食するなど、環境問題もある。
こうした状況下、タケノコの加工事業を手がけているキタジマ食品では、放置竹林の整備により発生した竹廃材の有効利用を進めており、竹廃材を燃料としたガス化発電・熱供給設備を導入し、農業ハウスへ電力・温熱・冷熱を供給するための実証事業を独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で取り組む。