三菱『ギャランフォルティス』のデザインを担当したデザイン本部松延浩昭さんは「デザインテーマは快適・安全性とスポーティデザインとの両立でした」という。
「フォルティスは快適性を高めるために、全高を1490mmと比較的高めに設定しています。その全高でボディの厚みを感じさせないフォルムに仕上げるのに苦労しました。ベルトラインを高めに設定し、大径タイヤを装着することでうまくクリアできたと思っています」
「そしてフロントマスクは、ギャランの伝統でもある逆スラントノーズに、これからの三菱車のアイデンティティフェイスとなる台形のグリルを組み合わせ、ダイナミックで力強い前進感を演出しています」
ギャランフォルティスのエクステリアデザインは、かつての『ギャラン』の面影は残しているものの、じつに躍動感のある精悍なスタイリングに仕上げられている。
ギャランフォルティスのエクステリアは、このクラスのセダンとしてはスポーティ感を前面に押し出した出で立ちだ。日産『ブルーバードシルフィ』やトヨタ『プレミオ/アリオン』とは違った若々しさがあり、先進的なスポーティデザインを特徴とするホンダ『シビック』と比べても、ひと目でスポーティ路線を狙ったカタチだとわかる。
そしてヘッドライトまわりやリヤビューのテイストは、ボルボやアルファロメオを思わせる欧州車風の彫刻的な造形を兼ね備え、印象的だ。デザインは日本で行なったといわれているが、競合モデルが多くひしめく欧州マーケットでじゅうぶん存在感を示せそうだ。
メインターゲットは団塊世代ということだが、30−40代の男性からも支持を得られるに違いない。