『ヴィッツ』ベースから『パッソ』ベースとなった『bB』。コンセプトを割り切って、ミュージックボックスとしており、空間もそれにふさしい内容になっている。
bBでは、オプション設定のフルスピーカーシステムを追加することをオススメする。クルマ全体が音楽空間の雰囲気を醸し出し、身体が自然と動き出すこと請け合いだ。フロントシートも極端に低い位置、マッタリモードでリラックスしながら、音楽を聴こうという徹底振りである。
走りはとくに不満はないが、立ち上がったAピラーと前方に張り出したルーフで視界が制限される難点があるが、コンセプトからしてやや閉塞感のあるのは仕方がないところか。
シートはベンチタイプを基本としているために、ホールド性には限界があり、長距離では人によっては疲労感が残る。
ハンドリングは背の高いクルマらしい味つけでまとまっていて、乗り心地も妥当なところ。ストリートミュージック世代に受けるかどうかが見モノだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆
日下部保雄|モータージャーナリスト
1949年東京生まれ。車に囲まれた生活環境だったせいか、ついに仕事になってしまった。走らせるのが好きでモータースポーツからジャーナリズムの世界に入り、日本や世界のレース、ラリーに参加してきた。これからも出場するつもりだ。