毎年細かな改良を加えるイヤーモデル制を導入しているスバル『レガシィ』が、5月24日に小変更を実施した。今年は操縦安定性を高めるために、サスペンションの減衰力特性や、スプリングのバネ定数、スタビライザー径の変更が行なわれた。
ほかにも新色となるバイオレットグレーメタリックの追加や、30GBのHDDナビをメーカーオプションで新設定。3リッター車のATでは、電子スロットルの制御とトランスミッション変速タイミングの最適化が計られ、よりアクセルレスポンスを向上している。
外観ではヘッドライトリングを3リットルモデルのデザインに統一。B4のリヤコンビランプも、3.0Rのメッキのフチが付いたタイプにすべて統一されている。
また、以前は6速MT専用グレードだった、水平対向6気筒3リッターモデルの、3.0R スペックBに5速AT車を新設定。さらに2.0iと2.0iカジュアルエディションにも5速MTを設定し、ラインナップを拡充した。
レガシィの開発責任者を務める増田年男さんは「レガシィは日本での発売の後で、欧州やオーストラリアでも発売を開始し、毎年改良を加えています。そのタイミングで取り入れられたよいものを、次の日本国内のイヤーモデルにも導入します。そうした細かな改良を加えていくうちに、クルマがブラッシュアップされていくのです」
「今回は全モデルでタイヤの接地性を高めるために、サスペンションチューニングに手を加え、ストラットマウントのトップの肉圧を増やして取り付け剛性を高めています。見た目で大きく変わっているところはありませんが、走行安定性や応答性は毎年よくなっているのです」と語る。
実際にレガシィは新しくなったモデルに乗るたびに、走りに落ち着きが増している。その差は僅かなものではあるが、安定性が高まっているのに、乗り心地もよくなっているのだ。毎年のように改良が加えられ、進化していくのもレガシィの魅力でもある。(つづく)