新型日産『セレナ』のサイドビューは特徴的だ。ウインドウラインが前席のドアだけ極端に下げられているのだ。このような思い切ったラインを取った理由はどこにあるのか。日産自動車商品企画本部の今本裕一さんに話を聞いた。
「新型セレナはボディサイズを拡大していますので、取り回しやボディの見切りついては徹底的に研究しています。そのため、右左折時の視界が確保できるように、運転席のサイドウインドウラインをあそこまで低くしています」
「また、運転席はインパネデザインをシンプルな形状とし、低く設定しておりますので、前方の死角も大幅に減っています。大きなガラスエリアとすることで、前と左右の死角は、ボディの小さなトヨタ『ノア/ヴォクシー』よりも少なくすることができました」と説明する。
実際にセレナの運転席に乗り込むと、前と左右のウインドウラインが低く見晴らしが良い。これなら小柄な女性が運転席に座っても、大きなクルマを運転している感覚にはならないかもしれない。
最小回転半径は2860mmのロングホイールベースとしながらも、先代の同じタイヤを履く先代モデルやノア/ヴォクシーと同等の5.5mを実現。前後のオーバーハングが少ないので、ボディ外側の取り回しでは、ライバル以上の性能を確保しているという。
新型セレナはボディは大きくなってはいるが、取り回しに関しては悪くはなってはいないようだ。