8日、石川県松任市内の住宅地に現れたツキノワグマをパトカーが追跡していたところ、このクマが興奮して逃走、近くの家から出てきた20歳の男性を襲う事件が起きた。クマはその後も逃走していたが、約30分後に射殺されている。
石川県警・松任署によると、事件が起きたのは8日の午前7時30分ごろ。これより1時間30分ほど前の午前6時ごろ、松任市剣崎町付近の水田に体長約1.2mのクマがいるのを散歩中の人が発見、警察に届け出た。
同署の警察官が現場に出動したが、クマは水田を逃げながら約1.8kmに渡って逃げ回った。松任市村井町付近で一旦見失ってしまったが、午前7時25分ごろに再び発見。パトカーを使い、包囲しようと試みた。
ところがクマはこれに興奮。近くの民家から出てきた20歳の男性に対して突然襲い掛かった。男性は腕を爪でひっかかれ、軽傷を負っている。
クマはその後、近くの用水路に逃げ込んだが、ここで猟友会の人たちが追い詰めて射殺された。
現場近くに山はなく、警察ではクマがどこから来たのかを調べている。包囲しようとした際に男性が襲撃されたことについては「警察官への危害を恐れてパトカーで包囲した。襲撃は予期できない事態だったが、負傷の度合いも軽いのが幸いだった」としている。