視覚障害者誘導用のスピーカー、さらに6個が盗まれる!!

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先月、滋賀県大津市内で信号機に取り付けられた視覚障害者誘導用の音響装置(スピーカー)が何者かによって盗まれるという事件が発生したが、今月に入ってさらに6個が盗まれていたことが明らかになった。警察では「盗む目的がわからない」としている。

信号機に取り付けられた視覚障害者誘導用の音響装置が何者かによって盗まれるという事件については、2月18日に滋賀県警・大津署が最初の被害を確認している。

同日の午前、大津市皇子が丘2丁目付近のJR西大津駅前にある歩行者用信号機に併設された視覚障害者誘導用の音響装置(スピーカー)1個が無くなっているのを信号機の保守管理業者が発見した。

盗まれたのは2月3日に設置されたばかりの最新型スピーカーで、複数台設置された中の1台のみ。何者かが信号柱によじ登り、カッターなど鋭利な刃物で配線を切断。固定していたボルト類も丁寧に外した状態で持ち去られていた。

2回目の被害が確認されたのは今月5日で、野洲町小篠原付近にある野洲病院前信号に設置されていたスピーカー6個が同様の手口で盗まれていることがわかった。

野洲署の調べによると、スピーカーが設置されていた信号柱は高さが3.3mあり、その最上部に取り付けられている。信号機保守管理業者によると、強風にも耐えうる強度でボルトの締め付けがなされており、取り外しにはかなりの時間を要するという。

現時点ではどのタイミングで盗まれていたのかすらわかっていないが、交通量の少ない深夜から未明に掛けての時間帯に犯行を行うか、あるいは保守業者を装って白昼堂々に犯行を行ったかのいずれかだとするが、目撃者などは見つかっていない。

スピーカーは誘導用の信号音を鳴らすことに特化しており、音域が限られていることから通常の用途には使えないとされる。このため、どのような目的で盗んだかもわかっておらず、犯人の特定も難航している。

滋賀県内では177カ所の信号機に同様の誘導用音響装置が取り付けられているが、すべての信号機を警戒するわけにもいかないことから、その対応には苦慮しているようだ。

《石田真一》

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