加害者失神を悪用---人身事故にでっち上げ

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富山県警は3日、実際にはクルマに乗っていなかったにも関わらず、追突事故を起こした加害者が失神していることに目をつけ、「乗っていてケガをした」と申告して損保会社から保険金を騙し取っていた男2人を詐欺容疑で逮捕した。

富山県警・交通指導課、同・富山署によると、詐欺容疑で逮捕されたのは主犯格とされる32歳の男と、負傷したと偽っていた22歳の男。

警察の調べによると、22歳の男は昨年10月5日の未明、富山県富山市金屋付近の県道に路上駐車し、車外で友人らと話をしていたところ、このクルマの存在に気づくのが遅れた後続車が突っ込んだ。

追突してきたクルマを運転していた31歳の男性はエアバッグの拡張などが原因で失神しており、事故が起きた話を聞いて現場に駆けつけた32歳の男が「お前はクルマに乗っていたことにしろ。相手は失神しているんだから当時の状況なんてどうせ覚えていない」と命じた。

男は通報を受けて駆けつけた警察官や、救急隊員に「首が痛い」などと申告。警察ではこの証言を元に人身事故として処理していた。

22歳の男は当時無職だったが、32歳の男は自分の経営する会社に在籍したことにするため勤務簿などを細工。損保会社に対して休業損害など約20万円の請求を行っていた。損保会社側も金額が正当だったため、何の疑いもなく支払いを済ましている。

事件の発覚は、傷害の別件で32歳の男が逮捕されたことによるもので、その余罪を調べていた課程で今回の詐欺事件が明らかになったという。

警察では「本人にとっては小遣い稼ぎ程度の認識だったかもしれないが、立派な詐欺」とコメントしている。

加害者側が意識を失っていることを利用し、事実を捏造して保険金を請求するというケースも極めて珍しく、富山県内に限れば過去10年以内に同様の事件は発生してないとしている。
《石田真一》

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