保険金詐欺で逮捕されたのは採用直前の巡査

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高知県警は1月30日、今月2日に警察学校を卒業し、正式採用されるはずだった22歳の巡査が2001年11月に発生した自動車事故を装った保険金詐欺事件に関与していたことがわかり、採用を取り消すとともに、30日付けで免職処分にした。

また、同日に共犯者8人と一緒に詐欺容疑で逮捕されている。

高知県警・交通部によると、今回逮捕されたのは、別の詐欺事件ですでに逮捕されていた実行役の4人と、採用が取り消しになった巡査を含む被害者役の5人。

調べによると、被害者役の5人は仲間を通じて自動車保険金詐欺グループの実行犯と知り合い、自分たちも偽装事故を起こして保険金を受け取ることを考案。

実行グループに対して前もって現金約50万円を渡した上で、2001年11月1日に自分たちのクルマへ実行グループのクルマを衝突させるという偽装事故を起こした。5人は個別に保険会社と示談交渉を行い、それぞれが数十万円を手にした疑いが持たれている。

事件は実行グループが逮捕されたことによって明らかになったが、被害者役を行った人物の調査を進めていたところ、昨年4月に高知県警に採用され、巡査の身分で警察学校へ入校した男が関与していたことが発覚した。

警察官が事件を起こした場合には、原則として懲戒免職処分となるが、今回の巡査は条件付き採用(見なし採用。いわゆる試雇期間)だったために懲戒を与えることができず、懲戒無しの免職となっている。

《石田真一》

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