28日夜、高知県高知市でパトカーの停止命令を無視して逃走していた盗難車が2件の当て逃げ事故を繰り返し、自らも運転を誤ってガードレールに激突するという事故を起こした。
クルマは事故によって大破したが、乗っていた若い男2人は現場から逃走している。
高知県警・交通捜査課の調べによると、事件が起きたのは28日の午後9時30分ごろ。安芸市内の市道をパトロールしていた安芸署・地域課のパトカーが、盗難届が出ているクルマが前方を走っていることに気がついた。
パトカーに乗車していた警察官は職務質問を実施するため停止を命じたが、クルマはこれを無視するようにスピードを上げて逃走を開始した。
クルマは高知市方面に向けて逃走を続けた。警察署の管轄を超える形で逃げ続けたため、追跡を行うパトカーの台数は徐々に増え、高知市内に入ったときには10台が盗難車の後に続いた。
これを見た助手席の男がパトカーに対し、車内にあった物を投げつけて応戦。最初はペットボトルなどだったが、工具類やシートのヘッドレスト部分など、投げられるものは何でも投げるという勢いだった。
追跡は約25分にも及んだが、運転していた男は集中力が切れたのか、駐車車両に衝突するなど、2件の当て逃げ事故を起こしている。さらには自らのクルマもガードレールに激突。スピードが乗っていたため、クルマは“くの字”に折れ曲がるなどして大破した。
乗っていた男たちは負傷した可能性が高いが、現場からは徒歩で逃走。その行方はつかめていない。
警察では車内から投げつけられたものを回収。指紋などが残されていないか調べを進めている。