神奈川県教育委員会は2日、横浜市内の県立高校に勤務する男性教諭が自宅付近の駐車場で車上荒らしの被害に遭い、成績など約160人分の個人データが入ったノートパソコンを盗まれていたことを明らかにした。
神奈川県教委では個人データの入ったパソコンやディスクの校外持ち出しをプライバシー保護の観点から原則禁止しており、男性教諭からも持ち出した理由について事情を聞いているという。
神奈川県教委の調べによると、この男性教諭は今年9月16日の夜、ノートパソコンを学校から家に持ち帰ろうとした際、クルマの後部座席にパソコンを置いていたことを忘れ、自宅近くの駐車場に置いたまま帰宅。翌日、駐車場に向かうと止めていたクルマのドアが壊され、パソコンが盗まれていたことに気づいた。
この教諭が使っていたパソコンは私物だったが、ハードディスク内には担当する生徒の成績データなどおよそ160人分(4クラス分)の個人情報が収められていた。
学校や県教委の規定では、個人データの校外持ち出しはプライバシー保護の観点から原則禁止されており、学校内に私物のパソコンを持ち込む際には、データは外付けハードディスクやCD-Rに焼いた状態で使い、使用後は校内に保管するなどの一応のガイドラインも存在するという。
教諭から学校へは事件発覚当日に報告があり、学校長はこれを受けて県教委への報告を行った。また、間接的に成績データを盗まれてしまった生徒やその保護者にも謝罪を行っている。