【クルマで聞けないCD】これはCDにあらず---ライセンサーはあくまでも強気

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レコード会社のエイベックスは3月13日、日本で初めてコピーコントロール機能を搭載した音楽CDを発売する。CD-Rなどによる複製を避けるためと言われているが、最新のカーオーディオでも聞けない可能性が高いという、何とも困ったCDなのである。

今回、エイベックスがこの技術を導入した背景には、ブロードバンドとCD-Rの急速な普及があったと言われている。高速でデータのやり取りができるようになり、これまではコアなユーザーのものだった『WinMX』などのファイル交換ソフトが身近なものとなった。「個人間で音楽データのやり取りが可能になり、集めたデータをCD-Rに焼いてパソコンで聞く人たちが増えたため、音楽CDの売り上げが激減した」とエイベックスは訴える。いささか強引な主張であるような気もするが、これが導入を決意したきっかけになったという。

しかし、前述したように今回発売される音楽CDは、最新のカーオディオではCDとして認識されない。いわばCDとしては不完全なものだ。コンパクトディスク規格を定めているソニーやフィリップスがもちろんこれに黙っているわけがなく、3月13日に日本で第一弾のコピーコントロールCDとして発売されるBoAのシングルCDには、CD-DA(CD-Digital Audio)準拠を示すマークの表示が許されなかった。「メディアはCD状のものだが、CD規格に沿ったデータ入力形式でない、だからこれはCDとは呼べない」というのがその理由。

ソニーも傘下にレコード会社を持っているが、コピーコントロールCDの導入には消極的だとされる。CD規格のライセンサーとして立場もあるし、電機メーカーが本業である以上、自社で販売しているCD-R搭載パソコンの売り上げが落ちる方がより深刻な問題だ。もちろんカーオーディオも発売しており、これらの機器で再生できないとしたら大問題となる。したがってソニーとしてはCDにプロテクトを施すのではなく、音楽データをATRAC3などの規格で圧縮して、インターネット上で販売する考えを示している。ブロードバンドとCD-Rを意識してはいるが、コピーコントロールとは対極にあると言えよう。

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《石田真一》

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