ダイムラー・クライスラーでは内燃機関を持たず、二つの電気モーターと燃料電池で走るハイブリッドのプロトタイプを発表した。このクルマ、『ジープコマンダー2』は各車軸に別々のモーターを組み合わせることで四輪駆動を可能にしている。ニッケルメタルハイドライド電池によりパワーの分散をコントロールするシステムだ。
燃料電池はメタノールを原料としてリフォーマーを搭載、水素を分離する。ただし4WDであるため、ガソリン換算時の燃費はおよそ24マイル/ガロン(10.1km/リットル)で、通常のハイブリッドにくらべると燃費はやや悪い。
車体は重量を軽くするためにプラスチック成型部品が使用され、100%リサイクルが可能だ。総重量は5700(2590kg)ポンドで、このうち2500ポンドを燃料電池のパワートレインが占めている。
またこの車はダイムラー・クライスラーが誇る技術のショーケースでもあり、センターコンソールにはポップアップ方式のラップトップコンピュータがドックインされ、カーマルチメディアが楽しめる。しかも小型カメラが運転席に設置されており、もし盗難にあった場合、このカメラをリモートコントロールすることで車泥棒を自動的に撮影、その画像をインターネットで送信することもできる。
まさに21世紀型のクリーンでユーザーフレンドリーな車だが、市販の予定は?