ドルビーラボラトリーズは、ボルボ『XC90』に「ドルビープロロジックII」技術を世界で初めて搭載した、と発表した。ボルボはこの技術で車内エンターテイメントを次世代に導くという。
VW『トゥアレグ』のスタイリングだけを見るなら、例えばメルセデスベンツ『Mクラス』、BMW『X5』、ボルボ『XC90』あたりに真っ向勝負を挑んだクルマのように見える。北米市場ならレクサス『RX330』(日本名トヨタ『ハリアー』)、アキュラ『MDX』あたりも入るだろう。
スウェーデンのボルボ社は、欧州新車評価機関ユーロNCAPによるSUV衝突安全テストで、ボルボ『XC90』が最高スコア5ツ星を獲得したと発表した。
『XC90』は北米市場の販売が好調なため、現段階でもかなりのバックオーダーを抱えているという。日本市場への導入がこのタイミングになったのも、右ハンドル車を生産する余力が工場に無かったからという噂も出たが、日本では「現状ほとんどお待たせしない」と関係者。
ボルボ・カーズ・ジャパンが言うところによれば、この『XC90』は高級SUVとしてかなり思い切った価格設定にしたという。2.5リットルのライトプレッシャーターボエンジンを搭載した最廉価モデルで555万円となる。
ボルボ・カーズ・ジャパン・マーケット企画部の桜庭徹部長によると、『XC90』で想定している主要購買層は「比較的富裕な40歳代以上の女性」だという。日本でのSUV事情を考えると男性ユーザーの方が圧倒的に多い気もするのだが。狙いどおりにアクティブな女性が買ってくれたなら、日本でのボルボ車に対するイメージも変わっていくだろう。
今回発表された『XC90』はボルボ初の本格的SUVとなる。日本に導入するタイプは全車が7人乗りとなっており、サードシートは身長160cm程度の人(子供や小柄な女性)であれば快適に過ごせる居住性を確保しているという。
ボルボ『XC90』シリーズは、2002年1月のデトロイトモーターショーでワールドデビューしたボルボの最新モデル。ボルボはXC90を「Next Generation SUV=次世代SUV」と位置づけ、ボルボ50年に及ぶエステート造りのノウハウに加え、最新の安全・環境性能をすべて集結して造られた。あらゆる路面状況と走行状態において高級サルーンと同様の高い操縦性を実現したという。
ボルボ『XC90』は、その特徴的なヘッドライト形状により、今までにない新しい「顔」を持っている。これについてボルボ・カーズジャパン商品企画の桜庭部長は「ボディサイドから続く流れるようなフロントデザインを実現しました」と答える。
ボルボというと四角いというイメージがある。「この『丸い』デザインについて、本国スウェーデンのデザイナーは『時代の要請』である、と言っています。これからはデザインは重要です。70年代以前の丸いデザインに戻った、というスタンスですね」とはボルボ・カーズジャパン商品企画の桜庭徹部長。
ボルボが好んで使う技術にライトプレッシャーターボがある。過給圧を低く設定することで、小さく軽いタービンを使って自然なレスポンスと低回転域から有効なトルクを発生するというコンセプトだ。
『XC90』には、世界初の装備「スモッグイーター」が搭載されている。ボルボならではのこの装備は、ラジエーターを通過した有害なオゾン(O3)を、酸素(O2)に変換するというもの。
ボルボ・カーズ・ジャパンは、ボルボ初の本格SUVとなるニューモデル、『XC90』シリーズを8日から発売すると発表した。ニューモデルは、昨年1月のデトロイトショーでデビューしたボルボの最新モデルで、北米トラック・オブ・ザ・イヤーやスポーツ/ユーテリィティ・オブ・ザ・イヤー2003をすでに受賞している。