日産自動車のカルロス・ゴーン社長は『キューブ・キュービック』について「全長4メートル未満のボディでありながら、3列シートとしており、小型ミニバンとしては最高のクルマだ。楽しさと便利さを共存しており、エキサイティングでもある」と絶賛した。
『キューブ・キュービック』開発担当責任者の小林正樹チーフ・プロダクト・スペシャリストは、キュービックは、日産製品でコンパクトカーとミニバンの2つのレインジを同時に完成させるクルマであると表現した。
『キューブ』に3列シートの派生車、『キューブ・キュービック』をつくるという計画はいつごろ生まれたのか。同車の開発を担当した小林正樹チーフプロダクトスペシャリストは「2001年の中頃です」と説明する。
標準装備のCD一体の1DINラジオチューナーは、2色の内装色に対応したカラーリングでインテリアにマッチするようになっている。6スピーカーで前後席で変わらない音場を再現できる。日産情報サービス「カーウイングス」はオプション設定されている。
日産『キューブ・キュービック』のエンジンはキューブと同一の1.4リットル直列4気筒エンジン、「CR14DE」を搭載。トランスミッションも同一の4ATとマニュアルモード付きの6速CVT。CVTではステアリングスイッチでのシフトアップ/ダウンが可能。
日産『キューブ・キュービック』はキューブよりホイールベースが延長されたことでリアドア開口部、特に上半身の通過スペースが拡大され、セカンドシートとサードシートの乗降性を向上させている。セカンドシートは1アクションのレバー操作だけでバックレストが前に倒れ、座席全体が前方にスライドする。
キューブキュービックはキューブよりもホイールベースを170mm延長して2600mmにすることで3列シートを実現した。前後オーバーハングは変更されておらず、3900mmという全長ながらクラストップレベルの室内効率を実現している。
『キューブ・キュービック』は「個性」「機能」「愛着」を高次元で調和させた「ニュー・キュービック・デザイン」の考えのもと、温かさ、柔らかさ、質感を表現している。外観はキューブよりも伸びやかで安定感のあるプロポーションになっている。
日産自動車は3日に『キューブ』のシリーズの1車種として、3列シート7人乗りの『キューブ・キュービック』を発表した。キューブの発売から11カ月後に投入されるキューブキュービックは、キューブの商品性を活かしながら「キューブ・ワールド」をさらに大きく広げる商品だと日産自動車では説明している。
東京の日産銀座ギャラリーでは、9月3日(水)〜9月23日(火)の期間限定で、3列シートになった『キューブ・キュービック』の発表を記念して、渋谷で大人気のカフェ「カフェ・アプレミディ」とのコラボレーションにより「キューブ・キュービックカフェ」をオープンする。毎日先着333名様に無料のティーサービスなどの特典付き。
名前の通り“スクエアなスタイル”が特長の日産『キューブ』だが、街を走るものはほとんどがノーマルスタイル。「スタイルがよく似たトヨタ『bB』はエアロパーツを装着したクルマが多いのに、どうしてキューブは…」とも思う。
トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、三菱各社を中心とした新型スモールカー(エンジン排気量1.0−1.5リットル)攻勢は今秋の商戦の目玉になっているが、2003年以降の展開でもまだ多数の後釜が控えていることが編集部独自の調査で判明した。