中国本土を中心にSARSの感染拡大を伝える報道が連日のように紙面を賑わせているが、上海市は、21日開幕したばかりのモーターショーを予定より3日早く、24日で打ち切ることを決定した。主催者側は「出席者と客の健康と安全のため」と説明しているが、上海でも感染者が急増しているとの憶測も流れている。
中国政府が新型肺炎の患者数を大幅に上方修正したことで、北京などの日本人社会にも不安と動揺が広がるとともに、進出企業にも影響が出てきた。開幕したばかりの上海のモーターショーでも、コンパニオンなどがマスク姿で登場するスナップ写真をきょうの日経と産経が掲載。
WTOは、新種ウイルスが原因とみられる謎の肺炎SARSが蔓延している香港と中国・広東省への渡航を自粛するよう異例の勧告を出した。日経によると、日本からの出張者が90人を超す広州ホンダでは「工場は通常通り稼動。対策を検討中」としているが、多くの企業が香港や広東省への出張を原則禁止したり、家族の帰国を支援するなどの対策を打ち出している。