シニア向け求人数は、関東よりも九州が多く、特にタクシードライバーでは関東が15.5%、九州・沖縄が60.7%に達するなどの特徴が見られた。また、60代以上を歓迎する求人や定年のない求人が全体的に多いことも明らかになった---。
シニア転職支援のシニアジョブは、シニア専門求人メディア『シニアジョブ』に掲載されたドライバーの求人の、2024年9月19日時点での傾向調査結果を発表した。
シニア向けドライバー求人の傾向として、トラックやタクシーなどのドライバー不足が背景にある。特に「2024年問題」として知られる自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制が話題となっている今、シニア向けドライバー求人の動向が注目されている。
●九州での求人が関東以上に多い
職種を限らないシニア向け求人全般では、大都市圏に求人が集中するが、シニア向けドライバー求人では九州の件数が多い傾向がある。特にタクシードライバーの求人では、関東の15.5%に対して九州・沖縄では60.7%と多い。バス運転手・バス乗務員でも関東が9.1%、九州・沖縄が41.4%となっている。シニア向け求人全般でも九州・沖縄の求人件数が多い傾向が見られる。
●送迎ドライバーでは「60代歓迎」が多く、バス運転手の半数が「定年なし」
ドライバーの求人は他の職種に比べ、「60代歓迎」「70代以上歓迎」「定年なし」などの求人の割合が高い。特に、ホテル・旅館や病院・介護施設などの送迎ドライバーの求人では、「60代歓迎」が81.3%、「70代以上歓迎」も31.3%と高い割合となっている。「定年なし」の求人はバス運転手・バス乗務員で48.5%となっている。
●「経験不問」の求人は送迎ドライバーがもっとも多い
ドライバーの求人は普通自動車免許の保有を前提としているため、「経験不問」の求人が多い。送迎ドライバーでは88.4%に達しており、バス運転手でも「経験不問」の求人は60.6%となっている。これは人手不足の深刻さと企業による資格取得支援が充実していることを示している。
●「女性活躍中」の求人は総じて低い
最近では女性のタクシードライバー、バス運転手の人口が増えているが、「女性活躍中」の求人はタクシードライバーが16.7%、バス運転手が18.2%と全体的に低い。最も高い送迎ドライバーでも39.3%となっている。