古河機械金属グループの古河電子は9月24日、半導体製造装置や通信機器、レーザー素子などの放熱絶縁部材として需要が拡大している窒化アルミセラミックス基板について、業界最高の熱伝導率特性250W/m・Kグレードを開発した、と発表した。
窒化アルミセラミックスの製造は、栃木県日光市の半導体素材分工場に加え、福島県いわき市のいわき工場に第2拠点を立ち上げ、2023年度から生産能力を1.6倍に増強した。古河電子は、引き続き製品ニーズを捉え、顧客の課題を解決する製品を提供することで、高機能な放熱絶縁部材の安定供給と電子機器の高性能化に貢献していく。
近年、電子部品の小型化や高性能化が進む中で、電子部品から発生する熱を如何にして逃がすかが課題となっている。窒化アルミセラミックスは、熱伝導性と絶縁性の両方に優れ、均熱性、耐食性を有しており、その特性が特に求められる半導体製造装置部品等で需要が増加している。通信機器の高性能化やデータセンターの伸長、パワー半導体や次世代自動車の普及、更には半導体や電子デバイスをはじめとした各種機器や端末の高性能化などにより、放熱部材としての窒化アルミセラミックスの市場拡大が今後も見込まれている。