日本金属「ファイン・プロファイル」発表、異形断面形状の圧延技術…自動車や電気・電子部品用途など

Fine Profile(ファイン・プロファイル)の例
  • Fine Profile(ファイン・プロファイル)の例
  • ファイン・プロファイルにする事で切削・研削加工を省略可能に
  • ファイン・プロファイルの応用例

日本金属は7月23日、独自の冷間圧延技術と専用設備を組み合わせた新製品「ファイン・プロファイル」を発表し、商標登録したことを明らかにした。ファイン・プロファイルは、鉄系・非鉄金属を独自の圧延技術で異形断面形状に加工した製品の総称となる。

ファイン・プロファイルは、鉄系から非鉄系まで様々な金属に対応し、切削や研削などの加工の代替手段として製造コスト削減や歩留り向上に貢献する。ファイン・プロファイルは、第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」のビジョンに沿い、Multi & Hybrid Material(多種多様な素材を活用)とNear Net Shape(最終製品形状に近い成型加工)をキーワードに開発された。今後は新事業アイテムの一つとして販売拡大を目指す。

ファイン・プロファイルは、切削工程の省略により環境負荷の低減が可能であり、同社の環境配慮製品「エコプロダクツ」にも認定されている。日本金属は2050年のCO2排出量Net Zeroを目標としており、エコプロダクツの拡販を通じてカーボンニュートラルの実現に貢献する方針だ。

従来、日本金属は鉄系金属を独自の圧延技術で異形断面形状に加工した製品を「異形鋼」として製造・販売していた。しかし、近年は銅やアルミなどの非鉄金属の異形圧延製品のニーズが高まり、2022年2月には非鉄異形圧延の量産技術を確立した。また、同年6月には「ZA系マグネシウム合金材」を使用した異形圧延製品の開発も発表している。


《小崎未来@DAYS》

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