BMWグループ(BMW Group)は4月19日、CO2排出量を最大で90%削減可能な水素化植物油燃料(HVO)を、部品輸送に使用するパイロットプログラムをドイツで開始した、と発表した。
ドイツ・ミュンヘン工場と、その約120km北東のランダウ・アン・デア・イザールを結ぶルートでは、4台のトラックが1日に数回往復している。トラックは、ランダウからミュンヘン本社工場へ向けた供給品のジャストインタイム輸送を担い、2023年3月よりトラックを6台追加して「HVO100」テスト車両を拡大。トラックは、ミュンヘン北部エヒング地区のBMWグループのサプライセンター間を走り、市街地の製造工場へ倉庫用部品を届ける。毎回の往復距離は約40kmだ。
「HVO」とは「Hydrotreated Vegetable Oil(水素化植物油)」の略であり、「100」は既存のディーゼル車が純粋な再生可能燃料で100%走行できることを示す。HVO100は使用済み食用油など、さまざまな廃棄物、残留物、再生可能原料から作られる。従来の化石燃料ディーゼルと比べて、油井から車輪まで(採掘から走行消費まで)のCO2 排出量を、最大90%削減する。