本稿は、近年の自動車産業における急速なEV化への流れの裏面で、国際的な広がりをもって展開される自動車部品産業の再編成の動向について分析したものである。
本稿の初出は2021年1月の「電動化・自動運転をめぐる自動車部品産業の再編成と系列・下請関係」(中央大学経済学論叢第61巻第3・4号合併)であるが、その後の情勢の進展を反映し、必要な加筆修正と整理を行ったものである。なお、この間の最大の変化は、脱炭素に向けたEV化の急速な進展にあるが、本論文の趣旨には影響を与えないので、基本的に原文の趣旨をそのまま生かしたい。EV化については最小限のコメントとして、以下の2点を指摘しておきたい。