【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第4回 進化する自転車が拡張するマイクロモビリティ(前編)

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2021年において、自転車は私たちにとって最も身近でなじみ深いマイクロモビリティです。すでに我々の生活に密着しており、ごくありふれた移動手段となっている自転車は、世界的な二酸化炭素排出量の削減、健康的なライフスタイルに対する意識の高まり、今現在も猛威を振るう新型コロナウイルスの蔓延に端を発した「他者との接触回避」というニーズを背景に改めて注目を集めています。

世界の自転車需要もここ数年増加を続けており、特に2020年、つまり新型コロナウイルスの感染拡大以降はその傾向が強まっています。

たとえば一般社団法人自転車産業振興協会の発表したレポートによると、2020年のドイツの自転車市場規模は2018年の30.7億ユーロ、2019年の40億ユーロから64.4億ユーロに拡大しています。同様に、輸入自転車の割合が圧倒的な割合を占めている米国市場では、2020年の輸入総台数が前年から約417万台(前年度比31.9%)、総金額でも約2億ドル(同16.4%)増加しています。そのような背景から、自転車部品の世界で圧倒的なシェアを持つ日本のシマノの2020年度における決算は、売り上げが3,780億円(前年度比4.1%増)、最終的な利益が634億円(同22.5%)と2015年に次いで過去2番目に高いものとなりました。

アジア経済ニュースが2020年6月に伝えたように、自転車製造世界最大手である巨大機械工業(ジャイアント・マニュファクチャリング)の杜綉珍董事長も、世界的に自転車の需要が高まっていることから受注を受け付けられない状態となっていることを明らかにしており、世界的に自転車関連製品の供給不足が発生する事態となっています。

脱炭素と密回避時代の有力なモビリティとして世界的に需要が高まっている自転車について、本連載でも2回にわたって取り上げます。前編となる今回は、ハイエンドかつハイテク化が進む自転車が我々の移動にどのような影響を及ぼすのか、世界の事例とともに紹介します。


《高橋 智也》

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