三菱自動車池谷副社長「思った以上に良いスタートが切れた」…第1四半期決算

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三菱自動車が7月25日に発表した2018年3月期第1四半期(4~7月期)決算は営業利益が前年同期比4.4倍増の206億円となった。池谷光司副社長は同日開いた決算会見で「社内目標に比べても上回ってきており、思った以上に良いスタートが切れた」と述べた。

第1四半期の世界販売台数は前年同期比9%増の24万1000台だった。池谷副社長は「欧州での在庫調整、またプジョー・シトロエン向けのOEM供給終了に伴う卸台数の減少、あるいは中近東での在庫圧縮等のマイナス要因はあったが、メインマーケットであるASEAN、中国で順調に販売を伸ばしたことに加えて、日本での急速な回復もあって26億円の増益(要因)となった」と説明。

また「日産自動車とのシナジー効果を含めたコスト低減は84億円となっており、このうちのシナジー効果としては35億円を計上している。年間で250億円と申し上げているので、そのうちの35億円が第1四半期に上がった」と述べ、日産との提携に伴う効果も表れていることを強調した。

その上で「過去2010年度から16年度までの第1四半期の平均での営業利益が133億円、営業利益率3.0%に対し、今期は4.7%ということでかなり上回った。今回順調なスタートを切ることができたのは、日産からの出資後、経営管理を大きく見直して、今期は4月の期初からスタートダッシュして月次のPCDAを前期に増して厳格に収益管理したことが効いたことと、日産のベンチマークによってとくに購買分野でのシナジーがかなり発生した。これが大きな成果と考えている」と総括した。

さらに「過去はスロースタートで、どうしても第1四半期が弱かった。しかし今回は4月からきちっと余力ができたことは、社員のモチベーション上も社内が大きく変って、みんなも苦労している中で、まずはこういう成果が出せたことは非常に良かったと思っている。新車がでない中でもこういう形で収益を上げられるという、ある意味自信が出てきたということは大きい」とも述べた。

通期見通しは据え置いた。2018年3月期の営業利益は前期比14倍増の700億円を見込んでいる。池谷副社長は「第2四半期以降、とくに後半にかけて新車が出てくるし、それに伴って開発コストも出てくるので、気を緩めることなく達成に向けて全力であたっていきたいと思っている」と話した。

《小松哲也》

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