ルネサスは、車載情報システム向けSoCプラットフォーム「R-Carファミリ」の新シリーズとして、車載カメラ・ネットワーク用SoC(システムLSI)「R-Car T2」を開発し、9月9日よりサンプル出荷を開始した。
新製品は、Ethernet AVB規格を構成する4つの規格(IEEE802.1AS/IEEE802.1Qav/IEEE802.1Qat/IEEE1722)すべてに準拠した車載カメラネッワーク専用SoC。複数のシステムに映像を同時に配信でき、マルチ・ディスプレイによる表示や各種運転支援システムでの活用、さらにカメラの追加によるシステム拡充も柔軟に行える。
さらに、高画質なHD映像を高画質のまま低遅延で圧縮する独自開発のH.264エンコーダを搭載し、1msec(ミリセカンド:1000分の1秒)以下でネットワークを通して各システムに配信可能。これにより、高いリアルタイム性能を保ちながら複数のシステムでカメラ映像を共有でき、サラウンド・ビュー・モニタや障害物の検出等、各種運転支援システムに活用できる。
新製品のサンプル価格は2000円/個。2016年12月より量産を開始し、2017年9月に合計で月産50万個の出荷を計画している。