三菱重工、国産リージョナルジェット「MRJ」の量産体制を公表…最終組立は名古屋空港周辺

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三菱重工、MRJの量産計画の概要
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三菱重工業は、次世代リージョナルジェット機「MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)」の量産に向けた拠点展開構想を発表した。

構想によると、飛行試験、駐機などのフライト関連は、名古屋空港(愛知県豊山町)とサブ拠点として北九州空港(福岡県北九州市)の活用を検討する。

生産拠点は、中部地区を中心に名古屋空港に隣接する新工場を建設するほか、三菱重工の工場を活用する。具体的には、三菱重工の大江工場(愛知県名古屋市)、飛島工場(愛知県飛島村)、岩塚工場(愛知県名古屋市)、松阪工場(三重県松阪市)、神戸地区の神戸造船所(兵庫県神戸市)で生産する計画。

また、MRJは、名古屋空港周辺で最終組立を行う計画で、新工場を建設する空港隣接地を取得する意向。

胴体、主翼のコンポーネント組立は、大江工場と飛島工場で生産し、尾翼の組立は松阪工場を利用する。

部品の製造では、中大物部品の製造は、大江工場で製造し、小物部品については、松阪工場でパートナーによる産業クラスターを展開する計画で、岩塚工場の設備も活用する。

主翼は神戸造船所の旧造船エリアなどを一貫製造ラインに再構築して製造する。

MRJ生産体制構想の具体化については、三菱航空機、サプライヤーとの連携しながら、国・地域の協力も受けながら推進していく方針。

MRJは三菱航空機が開発する70~90席クラスの次世代民間旅客機。大幅な燃費性能向上と騒音・排出ガスの削減を実現し、高い運航経済性と環境適合性により、エアラインの競争力と収益力の向上に大きく貢献することを目指して開発している。

現在の受注機数は325機で、このうち確定受注が165機。2015年第2四半期に初飛行、2017年第2四半期に初号機を納入する予定。

《レスポンス編集部》

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