【スマートモビリティアジア13】自転車事故、高額賠償の実態と対策意識 au損保

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au損保 柳保幸専務の講演(スマートモビリティアジア13)
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高まる自転車事故の賠償額。スマホを操作しながらの運転や、速度超過など、ルールに反した状態で事故等を起こしたために高額賠償判決に結びついた判例が相次いでいる。そして加害者になってしまうのは多くが未成年だという。

自転車保険を手がけるau損保の柳保幸専務がスマートモビリティアジア13で講演を行なった。

自転車事故の背景を同社で分析したところ、自転車利用に際しルール・マナーの理解不足が自動車などに比べ相対的に高いことが浮き彫りとなったという。未成年に対しては、親が自転車を買い与えるだけ、という状況で事故等に対する注意意識も低い。こうした土壌であるため、保険も浸透していないことが問題であるとした。

自動車の国内保有台数は約8000万台、自転車は約7000万台とし、柳専務は「自転車は相当数利用されている一方で、自動車に比べ道路整備も手薄、免許などのルール・マナーを学ぶタイミングも少ない。自転車は軽車両なので自動車と同じ道路交通法に則っているが認知度は高くない」と指摘した。

自転車は自賠責保険の加入義務はなく、任意保険も自動車では支払い額が無制限であることが主流なのに比べ、自転車は1000万~1億円程度というのが実状。つまり、自転車は保険についての認識が甘く、保険による支払い額も軽微である。自動車保険の普及率は80%を大きく超えると見られるが、一方の自転車保険は「個人的な見立てでは10%程度ではないか」(柳専務)と危惧を示した。

保険面での意識が薄い一方で、事故の数については、自動車事故が横ばいであるのに対し、自転車事故は拡大傾向にある。柳専務は、こうした実状の補填となり得る自治体の取り組みを紹介した。

また、企業の取り組みとしても「自転車通勤に関しては自転車通勤規定の整備と研修、情報提供は企業としての義務であるため、通勤時の事故に関しては会社が保険に入る必要がある」(柳専務)と指摘した。

一連の背景を踏まえて、自転車保険事業を展開する同社では、「自転車の日」というアプリを用意した。このアプリでは防犯登録機能を用意。自転車の写真データ、防犯登録番号、車体番号を登録できるようになっており、有事の際に情報を一括で把握することができる。また、罰則を含めた自転車利用時のルール・マナーの解説機能、地域ごとのルールも今後随時追加する予定とした。加えて、子どもに対しては動画コンテンツを用意し、ルール・マナーの啓蒙につなげる。このほかニュース閲覧機能や施設検索、自転車のロードサービス要請もアプリで可能になっているという。

さらに同社は、保険商品「あ・う・て 自転車Bycle」を用意しており、示談代行や自転車ロードサービス、個人賠償責任最大1億円など特約も拡充した格好だ。

《スマートモビリティアジア:水素モビリティイベントのお知らせ》

スマートモビリティアジア2013@福岡(10/10~10/12)

水素モビリティ講演会 10月12日(土)
場所:九州大学伊都キャンパス

1)燃料電池自動車同乗試乗体験:10:00-13:00

本田技研工業:FCXクラリティ
トヨタ自動車:トヨタFCHV-adv
日産自動車:05FCV

2)燃料電池講演会:「燃料電池が切り開く新しい未来」:14:25-16:05

講演1:
九州大学 次世代燃料電池産学連携研究センター
主幹教授 センター長 佐々木 一成 氏

講演2:
トヨタ自動車株式会社 製品企画部
製品企画主査 田中 義和氏

講演3:
株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター第5技術開発室
上席研究員 守谷 隆史 氏

講演4:
日産自動車株式会社
企画・先行技術開発本部 FCEV開発推進室
室長 坂 幸真 氏

パネルディスカッション:16:20-17:00
パネラー:上記の各講師
モデレーター:レスポンス編集長 三浦 和也

《土屋篤司》

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