【PCCJ 第9戦】小河がシリーズチャンピオンに王手

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ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013 第9戦
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PCCJ(ポルシェ カレラカップ ジャパン)の2013シリーズもいよいよ2戦を残すのみとなった。

その第9戦、「モービル1チャレンジ」の舞台となるのは、富士スピードウェイ。今年は富士でも何度かバトルが繰り広げられてきたが、集大成と呼ぶにふさわしいラウンドになるのは間違いない。

そんな今回の予選は、ノックアウト方式ではなく30分1セッションのアタック方式で行われる。

午後1時10分、涼しい風が吹く曇り空のもと、全14台が颯爽とコースイン。トップタイムを叩き出したのは、ゼッケン12番小河諒だった。2番手にはゼッケン19番永井宏明、その後ろにゼッケン14番川端伸太朗、ゼッケン78番近藤翼と続く。

「若手三羽烏の中に割って入りたい」とレース前に語っていた永井は、フロント・ローからのスタート。「前の列から出られるのはかなり有利なので、集中して走りたいと思います。クルマに差がありませんから、スタートは本当に重要ですね。前に出て逃げ切る展開にしたいです」と意気込みを話す。

#19 永井が語れば、ポールポジションの#12 小河も「永井さんは上位に来ると思っていました。スタートがうまいので、僕も落ちついてスタートを決めていきたいと思います」と、#19 永井の速さを警戒しながらも不敵な笑みを浮かべた。

ポールポジションを獲得した小河は、「永井さんは上位に来ると思っていました。スタートが上手いので、僕も落ちついてスタートを決めていきたいと思います」と永井を警戒しながらも自信を見せる。

ジェントルマンクラスでは、5番グリッドにつけたゼッケン7星野敏がトップ。クラス2番手のゼッケン2番田島剛は8番手スタートだ。

そして日が明けて8日。サーキットは朝から雨模様。全チームともウェットタイヤを用意してスタートのときを待つが、午前11時をまわると次第に雨は止み、雲間から薄日が差すような天候に変わっていった。気温も上がり、雲の流れは晴れ傾向。全車、グリッド上でドライタイヤに換装してのスタートとなった。

そして午前11時55分、第9戦の決勝レースがいよいよ始まる。1コーナーでは混乱もなくクリーンな立ち上がりだ。

ここでいいスタートを決めたのはゼッケン32番飯田太陽。6番手グリッドから順位を上げ、1コーナーを3番手で通過、ヘアピンでは前を行く永井をかわし、早くも2番手に浮上した。

3番手にポジションダウンした永井は飯田に抑えられ、トップを行く小河を追うことができない。

そんな永井は、飯田の背後からプレッシャーをかけ続け、5周目の1コーナーでふたたび2番手に浮上。その後も必死のプッシュを続けるが、小河との距離を詰めることができない。しかも、終盤にはコースアウトを喫して3番手に落ちてしまい、代わって飯田が再度2位に上がってきた。

2位争いをよそに、トップを走る小河は完ぺきなレース運びでポール・ツー・フィニッシュを達成。「難しいコンディションからのスタートだったので、1コーナーを安全にパスできた時点でまずはひと息でした。タイヤマネジメントも含めていいコントロールができたと思います。ただ、タイヤを少し傷める走りをしてしまったところもあったので、出来としては75点くらいですかね。将来的にはGTやル・マンを見据えていきたいと考えていますから」とやや辛口な自己評価を下した。

一方のジェントルマンクラス。見事に勝利を引き寄せたのは、8番手スタートの田島だった。「フォーメーションで路面状況を見て、最初から行くのはリスキーだなと思いました。状況が安定してからペースアップするつもりでしたから、出だしの順位は全然気にしていませんでしたね。そこは自分の感性を信じて走りました」と、同クラスのぽんとランキングトップを堅持。タイトル獲得に向けて自信に満ちた表情をのぞかせた。

今回、この結果を受けてチャンピオンクラスに参戦中の小河は最終戦を待たずに今年のポルシェ モータースポーツ インターナショナル スカラーシップに参加する日本代表のドライバーに抜擢された。10月にドイツのベルリンにて開催される選考会に参加することになる。

合格者は、2014年のポルシェ モービル1スーパーカップに、ポルシェAGのサポートを受けての参戦できるという最高の栄誉を手にすることが可能だ。

次戦、PCCJの2013年最終ラウンドは、F1日本グランプリの併催レース。10月11日~13日にかけて、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。多くのF1パイロットもフェイバリットサーキットに挙げる、世界屈指のテクニカルサーキット、鈴鹿。世界最高峰のポルシェワンメイクレースでのバトルに期待できそうだ。

《根賀亮仁@DAYS》

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