若桜鉄道(鳥取県若桜町)は、同社が保有しているDD16形ディーゼル機関車(DD16 7)の体験運転会を6月15日に開催する。10人程度の参加者を募集している。
DD16形は旧国鉄のディーゼル機関車として1971年に登場。線路の構造が簡易で重い列車を走らせることが難しい路線向けに開発され、1975年までに65両が製造された。主にローカル線の貨物列車で使われていた。
その後、貨物列車の減少やローカル線の廃止などによる余剰で廃車が進んだ。JR線では現在、11号機と304号機の2両のみ運用されている。このうち304号機はラッセル式除雪ヘッドを装着して除雪車として使用できるよう改造されている。
廃車となったDD16形の一部は、除雪車改造を受けた303号機が除雪ヘッドを除く本体のみ八戸臨海鉄道に譲渡されたほか、工場内などで車両を移動するための入替用動力車に転用されている。このうち7号機は鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)の入替用動力車として使われていたが、2012年に若桜鉄道が「新たな観光資源」にすることを目的に譲り受け、4月にお披露目イベントを実施した。
体験運転会は若桜駅構内の3番線を使用する。乗務講習を受けた後、主任運転士による見本運転を1往復行い、続いて体験運転を2往復行う。
参加できるのは小学5年生以上で、小学生と中学生は親権者の同伴、高校生は親権者の同意書が必要。参加費は1万2000円。応募は同社ホームページで受け付けている。