宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、角田宇宙センターに勤務する主任研究員が、詐欺の容疑で宮城県警に逮捕されたと発表した。
警察によると、逮捕された主任研究員は、発注先と共謀した上、熱力学データ・プログラムの改修費用を名目にJAXAから現金を騙し取ろうと企て、発注先に能力があると信用させて業務を発注させ、内容虚偽の納品書を提出してJAXAから約97万円を振り込ませた。
JAXAでは、事件を受けて対策委員会を設置した。今後、内部調査を行い、警察の捜査結果も踏まえて再発防止策を策定する。逮捕された主任研究員の処分については、懲戒委員会で審議した上で決定する。
JAXAでは、職員がこうした不祥事を起こしたことは「極めて遺憾」としている。今後、機構として警察の捜査に全面的に協力するとともに、外部有識者を含む対策委員会を設置し、事実関係を確認し、警察による捜査結果、JAXAの調査結果を踏まえて、再発防止策を定め、適切に対処していくとしている。