日本のクルーズ人口が10年ぶりに20万人超、クルーズ船寄港回数は過去最高

船舶 行政

国土交通省は、2012年(1月~12月)の国内クルーズ動向を把握するため、クルーズ船社や旅客船事業者、船舶代理店、旅行会社、全国の港湾管理者に調査を実施し、その結果を発表した。

2012年の国内クルーズ人口(邦人のクルーズ旅行利用者数)は、外航クルーズの利用者が12万人、国内クルーズの利用者が9万6000人となり、合計21万7000人、前年比16.2%増となった。

2012年は、日本船社による金環日食ツアーなど、バラエティーに富んだクルーズが実施され、2011年に世界遺産に登録された人気の小笠原クルーズが定番クルーズとして定着した。大手の外国クルーズ船社による日本発着外航クルーズの実施や、超円高の効果による外航クルーズの割安感もあって約10年ぶりに20万人を上回った。

外航クルーズでは、日本船社運航の外航クルーズ船利用者は1万9000人、同19.1%増加、外国船社運航のクルーズ船利用者は10万1000人、同15.6%増となり、合計では12万人、同16.1%増となった。

クルーズの目的別では、レジャー目的が96.5%で前年に引き続き90%を超えた。セミナー・交流目的による利用も増加し、インセンティブや団体旅行目的による利用は減少した。

方面別では、欧州地域が全体の39.6%を占め、極東ロシアを含むアジア地域が36.8%だった。特に、地中海・アラスカ・カリブ海の3大クルーズエリア、北欧・バルト海、アジアは堅調に推移している。

国内クルーズでは、日本船社外航クルーズ船による国内クルーズ利用者は9万4000人、内航フェリー利用のクルーズ利用者は3000人の合計9万7000人、同16.3%増となった。

目的別では、レジャー目的が93.8%を占め、このうちワンナイト、インセンティブ、セミナー、団体旅行目的による利用は増加し、交流目的による利用が減少した。

一方、2012年の国内港湾へクルーズ船が寄港した回数は、外国船社運航のクルーズ船が476回、日本船社運航のクルーズ船が629回の合計1105回、同297回増となり、過去最高を記録するとともに、初めて1000回を超えた。

《レスポンス編集部》

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