スズキの原山保人副社長は14日、独フォルクスワーゲン(VW)との提携について「時間を浪費したかなという思いは正直言ってある」との考えを明らかにした。原山副社長は同日都内で開いた会見後、一部報道陣に対し語った。
原山副社長は「商品化も技術開発も皆、タイミングというものがある」とした上で、「そういう意味では提携からもうすぐ2年になるが、両社の関係が必ずしも円滑にいかなくなってから時間がたっている。その間、スズキとして開発等に向けて時間を浪費したかなという思いは正直言ってある」と述べた。
その一方で「逆に今は、全くスズキの技術陣は極めてアクティブに元気に自分たちでやるぞという思いでやっている」と、VWに頼らなくても独自に環境技術開発を進めていく方針を改めて示した。
また、原山副社長は、スズキが9月22日付けでVWに送付した反論書の中で、スズキが提携趣旨に違反しているとするVW側の通告を9月30日までに取り下げるよう求めたことについて「(反論書で)スズキは相当、具体的に詳細にエンジン調達プロセスにおいて一切契約違反になるようなことは行っていないということを説明しているが、そのひとつ、ひとつについて何も返事はもらっていない。そういう状況」と述べた。