【ホンダ ステップワゴン 新型】原点回帰のファミリーミニバン

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初代『ステップワゴン』をいまだ愛用しているのだが、新型には「やっと帰ってきてくれた」という感慨すらある。ファミリーミニバンは広いからこそ、広く見えるからこそファミリーミニバンたり得るのであって、新型が初代をリスペクトしたコンセプトに戻ったことは高く評価したい。クルマ作りは今や、ベタに定番商品を練り上げる時代に入ってきていると思う。

新型ではサードシートが跳ね上げ式から床下収納式に変更され、簡単に折り畳めるようになったのがいい。ただクッションは少し薄くなり、片側だけの収納は出来なくなっている。

走りは低床・低重心パッケージングを徹底した先代ほどスポーティではないが、初代や2代目に比べれば操縦安定性は圧倒的に向上しているし、乗り心地も重厚。変速機はCVTが主力になり、アクセルを荒く踏んでもリアルに反応しないエコなECON(イーコン)モードも採用。結果、今回の試乗燃費は約9.0km/リットルで、愛用の初代に比べたら2km/リットルは向上している。

いずれにしてもパッケージング的にはこれにてファミリーミニバンは完結という出来。さらにパワートレインが改良され、実用燃費で2桁を常に達成できるところまでいけば、もう何も不満はない。リファインしながら今後10年作り続ければ、無駄な開発費を使わず、利益をしっかり確保できるだろう。

5人乗りバージョンやポップアップルーフ付のキャンピングカーといったカスタムだってすぐに作れそう。さらに中国あたりでも、10年以内にこうしたミニバンのニーズが出てくると思う。その時に輸出あるいは現地生産できる体制があれば、ホンダにとってかなりおいしいビジネスになるはずだ。

《水野誠志朗@DAYS》

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