積水化学工業は27日、米国化学会社セラニーズ・コーポレーションのグループ会社からポリビニルアルコール樹脂(PVA樹脂)事業を買収すると発表した。
積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、合わせガラス用中間膜の事業を戦略事業と位置付け、グローバルに展開している。特に自動車向けの中間膜は世界で42%のトップシェアを持つ。
中間膜は、ポリビニルブチラール樹脂(PVB樹脂)を製膜化することにより製造するが、PVB樹脂の原料であるPVA樹脂事業を買収することにより、安定的な原料供給体制を構築するとともに、需要地生産の促進、原料面での技術シナジーの発揮など、サプライチェーンの強化を図る。
同社はセラニーズ社のPVA樹脂事業を買収するため、米国とスペインに今年5月、新会社を設立する。買収額は1億7300万ドル(約170億円)。