古河機械金属グループの中核事業会社である古河ケミカルズは、プリント基板製造などに用いられる銅メッキ用酸化銅「FCO-M6」を開発、9日から販売すると発表した。
電子機器の主要部品であるプリント基板の製造工程では、銅ボール(含リン銅)を使用するメッキ方法から、メッキ精度やメンテナンス性に優れた不溶解性陽極を用いたメッキ方法に変わりつつある。このメッキ方法では酸化銅が使用され、その酸化銅にはメッキ液への迅速な溶解性や扱いやすい流動性の良い粉体であることが求められている。しかし、現在銅メッキ用酸化銅の供給量は十分といえない状況にある。
同社グループでは、1932年の銅酸化物製造開始以来、蓄積してきた粒子制御技術をベースに開発し、今回銅メッキ用酸化銅に求められる「非常に速い溶解スピード」かつ「優れた粉体流動性」を備えた酸化銅を開発した。
今年度から生産・販売を開始し、市場での認知度を高め、次年度以降、需要動向に応じて順次設備を増強する計画だ。