米NHTSA(道路交通安全局)は、2013年から米国内で自動車を販売するメーカーに対し、より強力なサイドインパクトクラッシュの安全規制を課すことを明らかにした。明文化はされていないものの、事実上のサイドエアバッグ装着義務法案となる。
NHTSAによると、サイドインパクトクラッシュによる死者は2005年の1年間で9200人に及び、高速道路での事故死亡者全体の29%にあたる。そのためサイドエアバッグを装備することで、年間少なくとも300人の生命が救われ、400人の重傷者が減少するとNHTSAでは見積もっている。
NHTSAが出したタイムテーブルでは、2010年までにヘッドプロテクションを20%強化することを義務づけ、2011年には法案遵守の割合を50%にまで高める。その後2012年には75%、そして2013年には100%にもっていく、という。
現時点ではこのサイドインパクトを軽減するための技術については各社の裁量に任せる形だが、もっとも合理的なのはサイドカーテンエアバッグ、サイドエアバッグを組み合わせたものとなる。NHTSAではサイドインパクトクラッシュテストを行うことで法案への遵守度を指導して行く予定。