ホンダ『クロスロード』(2月22日発表)は『ストリーム』のプラットフォームをベースに作られた、3列シートのSUV。
だが、そのパッケージングは、ストリームの全高をそのまま持ち上げたものではなく、ホイールベースは40mm、全長にいたっては285mmもストリームより短くなっている。
ストリームよりもコンパクトな全長で、7人乗りのパッケージを実現した秘密はどこにあるのか。
エクステリアデザインを担当した本田技研研究所の所洋介さんは「ストリームは全高を1550mmに抑えているために、セダンのように足を前に投げ出して座るシートレイアウトになっていますが、クロスロードは全高が高いのでアップライトなシートポジションを取ることができます。したがってレッグスペースをストリームよりも詰めることができるので、短いホイールベースで3列シートのパッケージングを実現できました」
「また、走破性を高めるために前後のオーバーハングを切り詰めているので、全長はさらに短くなっています」という。
クロスロードの着座姿勢はアップライトなので、ストリームよりもレッグスペースは短いものの窮屈な印象は少ない。ただし、3列目に人が座る場合は、2列目も少し前に出さなくてはならないので、その時は少し狭さを感じる。
3列目シートも成人男性が長時間乗るのは厳しいが、子供や女性なら問題なく座ることができるだろう。ラゲッジスペースは3列目を使っているときにはないに等しいが、3列目を収納しているときにはコンパクトワゴン並みのスペースがある。
また、クロスロードはリヤのオーバーハングを切り詰めているために、スペアタイヤを格納するスペースがないので、全車パンク修理キットを装備している。この点も全長を短くできた秘密だ。