スコットランド・モータリング・ライター協会は、主催する2006年ジム・クラーク記念賞を、それぞれジャガーとフォードでデザイナーを務めるイアンとモーリーのキャラム兄弟に授賞した。20日、式典が行われた。
ジム・クラーク記念トロフィは、自動車界に多大な貢献をしたスコットランド人に贈られる。過去にはサー・ジャッキー・スチュワート、コリン・マクレー、トム・ウォーキンショー、アラン・マクニッシュらが獲得している。
同協会会長のスティーブン・パークは授賞理由を次のように語る。
「イアンは2度目の受賞となるが、ジャガーの新型スポーツカー『XK』のすばらしいデザインを開発し、ジャガーの新しいデザインの方向性を確立したことを見つめるべきだ。弟のモーリーはマツダのデザイン部を率いて、『RX-8』や『MX-5』(日本名『ロードスター』)といったクルマを送り出し、ブランドの再活性化を成し遂げた」
イアン・キャラム(51歳)は1979年、フォードでキャリアを始める。フィエスタ、モンデオ、RS200(ミッドエンジンのラリーカー)、エスコートRSコスワース、ピューマなどの内外装デザインを手がけた。最近の作品はアストンマーチンDB7、同バンキッシュ、ボルボC70、ランドローバーレンジローバー、そしてジャガーXKがある。現在ジャガーのデザイン部長。
モーリー・キャラム(48歳)はクライスラーUK、PSAプジョーシトロエン、イタリア、トリノのギアなどで経験を積む。ギアでは『ビア』コンセプトをはじめ、ジャガーやアストンマーチンのプロジェクトに関わった。1995年にフォードに異動、2001年からはマツダのデザイン部門を監督した。去る4月28日付けで広島を去り、フォードグループの北米ブランド乗用車担当デザイン部長に就任した。