カロッツェリア「HDDサイバーナビ」の2005年モデルでは、ナビの根幹ともいえるルート案内を昨年モデル以上に強化している。
渋滞予測機能の充実を図るだけではなく、リアルタイムで起きている渋滞状況を通信によってキャッチできる「オンデマンドVICS」に対応したということがポイントともいえる。
オンデマンドVICSは通信によってリアルタイムの渋滞情報を取得するというもので、カロッツェリア『AirNavi』から採用されている。
通常のVICS情報が都道府県単位で情報提供されるのに対し、オンデマンドVICSは各都道府県からの情報を一旦サーバーに収録。ユーザーからのリクエストに従って、自車から約30km四方の範囲であれば都道府県を跨いだ状態でも情報を提供する仕組みとなっている。
HDDサイバーナビは今モデルからオンデマンドVICSに対応しており、リアルタイムの渋滞状況と、本体側が持つ渋滞予測情報を合わせ、最短の時間で進行できる的確なルートの案内ができるようになった。
また、渋滞予測機能についても、今モデルからは「3連休」をアルゴリズムに加えており、実情にあった渋滞予測ができるようになっている。
ただし、注意しなくてはならないことが一点ある。動的な渋滞回避、いわゆる「DRG」を使う場合にはオプションのVICSビーコンが必要となる。
HDDサイバーナビは渋滞予測によって「過去の統計から渋滞が発生しやすいルートを回避することはできる」が、統計情報とは異なる事象が突発した場合には当然だが対応しない。
また、オンデマンドVICSはリアルタイムの渋滞情報を表示するものの、渋滞を回避するルートを動的に引き直すことには対応していない。HDDサイバーナビが「最強」であることを味わうには、ビーコンが必要不可欠となるのだ。