瀬戸際のGM、ブランド統合の奇策?

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GMではすでにオールズモビルブランドが消え、ビュイック、ポンティアック、GMCという伝統のブランドも消滅目前となった。

スタンダード&プアに続き、大手企業格付け会社のフィッチもGM株式をジャンクボンドに格下げした。これにより、GMへの投資はさらに減少すると思われ、GMに危機感が強まっている。

そんな中、GMが打ち出した「奇策」とは、ビュイック、ポンティアック、GMCの3ブランドを統合し、1つのマーケティングチャネルにするという手段である。ブランド間での双子・三つ子モデルを削減し、これら3ブランド合わせてフルレインジ構成に整理する。

ビュイックとポンティアックについては、さきに北米GM、マーケティング担当副社長のラニーブ氏がモデル数の削減をほのめかしたばかりだったが、レインジ統合とは大方の予想を上回る大胆なリストラ策。これにより、GMは最大3つの組み立て工場を閉鎖する可能性も出て来た。

現在アメリカ国内でのGMのシェアは25%程度だが、近い将来この数字は20%にまで下がるという予想もある。GM側は強気だが、ヨーロッパのように15%以上のシェアを持つブランドがなくなる事態が、アメリカでも起こらない保証はない。次はどんな手が考えられるのだろうか?

《Sachiko Hijikata, US editor》

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