日産から発売された『フーガ』には、チューニングカーも顔負けのこだわった部分がある。それはリヤフェンダーの内側だ。フェンダーの内側は通常何ミリかは平らになっているのだが、『フーガ』ではその平らの部分を内側に折り込んでいる。
これは大きなタイヤを装着するチューニングカーがよく採用する手法で、こうすることでタイヤを外側まで出すことができ、いわゆる「ツライチ」(フェンダーとタイヤの面が、ほぼ同じ位置になること)になり、見た目に踏ん張り感が出せる。
また、サスペンションがストロークした際に、タイヤがフェンダーに触れてしまうことも防ぐことができる。ワンメイクレースのマシンなどは、たいていこのように折り込んでいる。
さらにボンネットやトランクリッドはもちろん、ドアにまでアルミを採用し軽量化に務めている。このドアは軽量でありながらも、剛性感のある心地よい閉まり音を出すことに成功している。
フーガは『シーマ』に次ぐ日産の高級セダンでありながらも、数多くの走り好きの心をくすぐるアイテムをそろえているクルマだ。