むしゃくしゃしてクルマに落書き常習…住民が取り押さえる

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三重県警は21日、油性ペンなどを使ってクルマのボンネットやドアなどに落書きをしていたとして、52歳の男を器物損壊の現行犯で逮捕した。

落書き被害に悩む住民がクルマの中で張り込みを行い、犯行直後の男を数人で取り押さえ、警察に引き渡したという。

三重県警・名張署によると、クルマに落書きしたとして逮捕されたのは、名張市内に住む52歳の男。

名張市美旗町付近では5月上旬からクルマのボディに油性ペンで落書きされるという被害が続出しており、住民から警察に対しては「パトロールを強化してくれ」という依頼が寄せられていたという。

警察でも連続被害を確認していたが、発生したと思われる時間がバラバラであり、事件発生以後はパトロールを強化していたものの、被害を食い止めるまでにはいかない状況にあった。

住民は自主的にクルマの中で張り込みをするなどしていたが、21日の午後7時35分ごろ、美旗町中三番付近の市道に止めた軽自動車に不審な男が近づいてくるのを車内に潜んでいた59歳の女性が確認した。

男は取り出した油性ペンを使い、歩きながらドアに直線状の落書きを行った。男はそのまま現場から立ち去ろうとしたが、クルマの中に隠れていた女性と、周辺で張り込みをしていた別の住人2人が駆け寄って男を取り押さえて現行犯逮捕。通報を受けて駆けつけた警察官に身柄を引き渡した。

警察の取り調べに対し、男は数件への犯行関与を大筋で認めた上で「仕事上の悩みがあり、むしゃくしゃして犯行に及んだ」と供述しているという。犯行が集中したエリアは、最寄の駅から男の自宅の間にある住宅地だった。

警察では「クルマに対する器物損壊は軽度なものから重度なものに移行し、それらが放火などのさらに凶悪な犯行に移る危険性も高い。今回は住民の皆さんの協力もあり、こうした事態に至る前に犯人逮捕を行うことができた」とコメントしている。

《石田真一》

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