近年にない接近戦で6度目のタイトルを勝ち取ったミハエル・シューマッハ。来季こそは連覇は無理との見方がある一方で、シューマッハをよく知るフェラーリのジャン・トッドとロス・ブラウンはライバル達に油断しないよう警告する。
「来年私たちが目にするミハエル・シューマッハは、これまでで最高のドライバーとなっているだろう。彼はかつてないほど高いモチベーションを持っている」
「何度もトラックから飛び出す場面が見られたとしても、タイトルを勝ち取った今となっては、さほど気にならないはずさ。彼が自分の競争力に自信を持てなくなったとき、それが彼の辞めどきなんだろう。彼はとても賢いから」
「彼はドライビングも、このチームにいることも、勝つことも大好きなんだ。彼は決して妥協しない。驚異的なほどに。2、3日姿を見ないと思っていても、どこかでカートをしていたりする。もう血なんだろうね」
「来年は、かつてないほどベストなミハエル・シューマッハが見られるよ」とジャン・トッド。
テクニカル・ディレクターのロス・ブラウンもトッドの説を後押しする。
「ミハエルが現役を続けるのはレースを愛しているから。そして我々とともに働き、マシンを懸命に熟成させることが心から好きだから。だから続けられるんだ」
「ミハエルは最近カートのキャリアを修正したことを教えてくれたんだ。かつて勝てなかったレースに再び出場して、勝ったそうだ。これで彼がどんな人間か分かるだろう?」
「彼の満足度が減ったなんて、僕には全く考えられないよ。たぶん、彼は今まで以上に楽しんでいるんじゃないかな。彼が成熟していることは確かだが、ピークを過ぎたとは思えない」と語った。