「実家に戻る」とタクシー12万円のタダ乗り---犯罪意識が薄い

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青森県警は3日、宮城県仙台市から青森県青森市内までタクシーを無賃乗車し、降車後に逃走していた37歳の男を詐欺容疑で逮捕したことを明らかにした。被害総額は高速道路料金を含め、約12万4000円だという。

青森県警・青森署の調べによると、この男は2日の午前5時20分ごろ、仙台市青葉区内の路上で客待ちをしていたタクシーを止め、「青森の実家まで急いで帰らなくてはならなくなった。新幹線の出発時間まで待てない」と言って乗り込み、青森市内まで走るように依頼した。

タクシーは約5時間掛けて青森市内まで走ったが、男は「ちょっと手持ちが足りない、実家から持ってくる」と言ったまま姿を消した。不審に思ったタクシーの運転手が男が入っていた民家を訪ねていったが、留守だったために騙されたと判断。警察に届け出た。

青森署員が同日夜にこの家を訪問したところ、タクシー運転手が供述した容疑者と酷似した男がいることを発見。任意同行を求め、同署で取り調べを行った。男は容疑を否認していたが、最終的には容疑を自供している。

不況の影響からか、全国で同様のタダ乗り事件がここ最近相次いでいるが、警察では「騙す側は切羽詰っており、悪いことをしているという意識が希薄で、発覚することを前提に開き直るケースが多い」と困惑気味。

《石田真一》

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