ご存知のとおり、ヤマハ発動機で開発されたサスペンションシステム「REAS」は、左右のダンパーを連結し、中間部に減衰力調整バルブを配したもので、先代のハイラックスサーフや『スープラ』などに採用されたもの。
今回サーフに設定されたのはその進化版。対角線上のサスペンション、つまり右前と左後ろ、左前と右後ろを連結し、「X-REAS」としたもので、それぞれのダンパーが連動し、漸進的に減衰力を調整するしくみ。これにより、前後たすきがけになった無段階スタビライザーのような役目を果たすのだ。
第1ドライブトレーン技術部 ドライブライン設計室の下笠浩幸グループ長は、「X-REASを採用することで、オンロードの快適性、操安を高めることができました」と説明する。
REASがロール方向の安定性を高めたのに対し、X-REASではピッチング方向にも効力を発揮する。サスペンションの新しい技術として、どれだけ進化しているのか非常に興味深いところだ。