海外に強いイメージの本田技研工業だが、意外にもヨーロッパ事業が赤字となっていることが、99年度の決算発表でわかった。
赤字の主な原因は、欧州通貨である「ユーロ」の期待はずれの安さ。“円高ユーロ安”で輸出採算が合わないうえ、主力車「シビック」のモデル末期も重なって惨憺たる状況となっている。アメリカ事業でも円高ドル安による為替差損が大量派生し業績は6期ぶりの減収減益。輸出だのみももはや限界…といったところ。
吉野社長は「関心がない」という英国ローバーへの資本参加だが「自分のところで精一杯…」(幹部)というのがホンネ?