長瀬産業 最先端マイクロフロー合成技術を持つMiChS社に出資



高付加価値化学品の研究開発から供給までの一貫体制で市場展開を加速

2025年8月4日

長瀬産業株式会社

 

長瀬産業 最先端マイクロフロー合成技術を持つMiChS社に出資 高付加価値化学品の研究開発から供給までの一貫体制で市場展開を加速

 

長瀬産業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:上島 宏之、以下「長瀬産業」)は、最先端フロー合成技術を活用した高付加価値化学品の開発とスピーディな供給に向けた取組みを強化するため、株式会社MiChS(ミクス、本社:大阪府八尾市、代表取締役社長:柳 日馨、以下「MiChS社」)の株式を7月31日付で取得いたしました。本出資により、MiChS社が有するマイクロフロー合成技術と、NAGASEグループが保有する製造・開発機能、化学業界におけるマーケティング力、事業開発力を融合する事で研究開発から製造、販売までを一貫して担う体制を構築し、市場ニーズに迅速かつ柔軟に対応することを目指します。NAGASEグループは中期経営計画 ACE 2.0の成長ストーリーにおいて、「基盤」「注力」「育成」「改善」の4つの領域を掲げ、商社、製造、研究開発の各機能を軸に事業を展開しています。この度の出資は、育成領域である新規事業(新製品開発)分野における製造機能強化の一環となります。

 

■マイクロフロー合成技術とは

マイクロフロー合成は、コンパクトな空間内に原料や試薬を連続的に流しながら反応させる化学合成技術で、フロー合成法の中でも反応時間や温度をリアルタイムかつ精密に制御できる点が特徴です。主に電子、医療、医薬分野等における素材の「合成」「抽出」「精製」などの工程で活用されています。また従来のバッチ合成に比べ、反応効率や選択性の向上、スケールアップの柔軟性、安全性の確保、廃棄物のミニマム化といった利点があり、半導体を中心としたエレクトロニクスや医薬品分野を中心に、世界レベルで導入が進んでおり、革新的な合成手法として注目されています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202508043138-O1-vbBkP6CN

 

■出資の背景と各社の役割

マイクロフロー合成技術を本格的に取り扱う企業は国内でも限られており、装置設計や反応制御には高度な知見が求められ、商業レベルで導入・活用するには専門性と経験の両面が不可欠です。こうした中で長瀬産業は、2017年よりスペシャリティケミカル事業部を中心に、MiChS社と共同で化学業界におけるマイクロフロー合成技術の共同研究開発を推進してきました。2000年頃から本技術の研究・開発の取り組みを先行してきたMiChS社は、長年にわたり蓄積されたノウハウと実績を有しており、現在、NAGASEグループはその成果をもとに複数のテーマにおいて事業化フェーズへと移行しています。今回の出資を通じて、MiChS社とNAGASEグループのそれぞれの強みを生かして連携し、さらなる協業深化と事業拡大を図ってまいります。

各社の役割 

・MiChS社:先端有機化学とマイクロ工学の両面に精通した高度専門人材と先進的な独自のマイクロフロー合成技術

・NAGASEグループ:製造・開発機能に加え、事業開発・マーケティング、および化学業界における広範な顧客ネットワーク

 

NAGASEグループは、ものづくりの課題を素材(マテリアル)で解決する企業として、今後は半導体分野などをはじめとする高機能材料分野に向け、安定供給可能な製造体制を確立いたします。また今回の出資を通じて、フロー合成技術を軸とした新たなイノベーションを創出し、化学業界の持続可能な発展に貢献してまいります。

 

MiChS社 概要                                                                        

・社名:株式会社MiChS

・本社所在地:大阪府八尾市

・代表者:柳 日馨

・事業概要:フローリアクター関連装置の開発・製造・販売、マイクロフロー化学プラントの

設計開発、フロー化学製造に関するコンサルタント業務

・URL: https://www.MiChS.jp/about/

 

■本件に関するお問い合わせ先

<事業に関するお問い合わせ> 

スペシャリティケミカル事業部 戦略開発室 春木 TEL:070-4176-8023 

<報道に関するお問い合わせ> 

経営管理本部 コーポレートリレーション部 PR課 TEL : 070-4314-0671