グーグルの自動運転「ウェイモ」、配車サービス「ムーヴ」のノウハウ導入へ

ウェイモの完全自動運転タクシー
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モビリティ配車ソリューション企業のムーヴは、グーグルの自動運転技術部門のウェイモとの戦略的提携を発表した。この提携は、ウェイモ・ワンアプリにおける初の商業提携となる。

契約に基づき、ムーヴはウェイモの完全自動運転車両を管理・配車し、2025年の米国フェニックスでの運用を皮切りに、2026年にはマイアミに拡大する予定だ。ムーヴは、ウェイモの全電気式自動運転フリートのシームレスな運用を保証し、車両運行、施設、充電インフラを担当する。一方ウェイモは引き続きウェイモ・ワン・アプリを通じてサービスを提供し、自動運転技術であるウェイモ・ドライバーの検証と運用に責任を持つ。

ムーヴは自動運転車への進出を拡大する一方で、新興市場における既存顧客へのサービスにも引き続き深くコミットしている。同社は、主力製品のドライブ・トゥ・オウン(DTO)の提供を継続する予定だ。この製品は、充分なサービスを受けていないモビリティ起業家のために車両所有へのアクセスを民主化し、起業家の成長を支援する。

自動運転車は、従来のモビリティ・システムにおける非効率性、安全性への懸念、環境上の課題に対処する。世界保健機関によると、交通事故は毎年約119万人の命を奪っており、世界の主要な死因の1つとなっている。共有型自動運転ソリューションは、都市の混雑を緩和し、安全性を高め、都市をより持続可能な環境に変える独自の可能性を提供する。


《森脇稔》

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