日本一ゆる~い!? 流鉄の車両基地一般開放イベント[フォトレポート]

流鉄一般開放イベント「流鉄の鉄道の日!!」(流山駅 11月10日)
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千葉県流山市。埼玉との県境を流れる江戸川の左岸に、5.7kmの単線電化線路が敷かれている。流鉄という会社が運営する流山線の線路だ。

この流山線の終着駅、流山駅で11月10日、年に一度の秋祭り「流鉄の鉄道の日!!」が開催された……。といっても、大手鉄道会社が催す鉄道イベントなどと違って、こちらは、ゆる~い時間がひたすら流れる一日。駅の2番のりばに目玉の編成をつけ、駅前に屋台や物販コーナーをおき、その先の車両検修庫をちょっと開放する、という趣向。

それだけ。それだけなのに、どこか、いまふうの鉄道イベントとは違う刺激がある。今年もそう感じた。まず笑えるのは、先頭車両の前頭部に貼り付ける「ヘッドマーク」まわり。公式案内には「現役・過去のヘッドマークや鉄道部品を展示いたします」とだけ記してあるけど、実際に現地に行ってみると、流鉄の人がタイミングをみて、「じゃあ、つけるよ」といって車両に設置する。「はい、どうぞ」。

5000形「さくら」のなかでは……!?



その声につられるように、来場者は前頭部に寄ってくる。記者がいあわせたときは、「流鉄BEER電車」というヘッドマークが左右ヘッドライトの中央について、数人の来場者が撮影する、という感じ。

このヘッドマークのストーリーなど知らないこちらは、「これは、なにが貴重なの?」と自問自答しながら、「一応、写真撮っておくか」という感じでパシャッ。そこには、大手鉄道会社イベントの殺気立った緊張感もなく、押し合いへし合いもなく、混雑もなく、ゆるゆる~っと。

そのまわりには、流鉄の電車で使われるのかなと思しき集中式クーラーや、ひし形パンタグラフが無造作においてある。記者がこうした光景を撮影していると、カメラを向ける視点がまったく違う人がいたりする。彼は、架線機器をくまなく撮影しているようで、「いったいなにが貴重なんだ?」と、追いかけたくなるほど、こちらにはわかならい動きがみられたりする。

ずらーっと並べられた、流鉄オリジナルの激レアヘッドマーク展示は画像で確認してもらうことにして、検修庫から駅前広場へと移動する(といって徒歩20秒)。こちらには、柏で知る人ぞ知るカレー名店のキッチンカーに行列ができていて、長いものには巻かれるのではないが、並ぶ。

やっと手にした名店カレーを片手に、一般開放された流鉄5000形「さくら」車内へ。この「さくら」は、もともと水色の「流馬」としてことし8月まで活躍。同月からピンク色に塗り替えられて、「さくら」として親しまれている電車。現在の流鉄車両は、すべて西武鉄道から譲り受けた中古車両だ。「若葉」「なの花」「あかぎ」「流星」といった編成が、流山線をカラフルに彩っている。

なぜかどうしても「ほしーいっ!」と思った鉄道物品……



「さくら」の車内に入ると、車両1両ぶんのスペースに線路を敷いた鉄道模型。そこに昭和時代の流鉄沿線が再現されている。すごいのは、フルスクラッチでつくられた流鉄モハ1001、クハ52などが、なつかしい雰囲気で再現された流山駅と馬橋駅の間を、いったりきたり自走しているところ。これには子どもたちも「ばいばーい」を連発して追っかけまくり。パパママはロングシートに座って「触っちゃダメだよ」と声をかける。こちらもゆる~い空気が流れて……。

いや、ゆる~いだけじゃなかった。記者はひとつだけ、「どうしよ、どうしよ!」「うわーっどうしよーっ!」とどきどきするアイテムを発見してしまった。

それは、「2両編成停車目標」の鉄道物品販売。記者が現場に入ったときは、実物が2つ、1000円で売られていた。おそらくだけど、「2018年6月1日に撤去された3両編成停車目標」も売られてたんじゃないか、と。流鉄の3両編成電車は、2011年5月に消滅したから、「3」と記された停車目標が売られてたとしたら、午前中の早いうちに売り切れたんだろうなと、悔やむ。

なぜか、久しぶりに「ほしーいっ!」と思った。物欲も美食欲も、まったくない自分。模型もコレクションもいっさい興味ない自分が、日々の暮らしにまったく役立たない流鉄2両停車目標を、なぜか強烈にほしくなった。この取材に同行した妻が「やめて」「いらないでしょ」としつこくとめなかったら、買ってしまってたかも……。

そんな「どうしよ、どうしよ」はともかく、とにかく流鉄の一般開放イベントは、ゆる~い時間が流れてた。「ちょっと江戸川まで歩いてみようか」ってことで、河川敷へとむかうと、醤油のにおいをのせた風と、ゆる~く流れる江戸川のきらきらがあった。

《大野雅人》

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